霊魂と身体の交流 14
12 人間の中で理解力は、啓発された理性にしたがって、天界の天使のいる光の中へ、すなわち、知恵の中へ上げられることができる。その意志は、生活の行為にしたがって同様に、熱の中へ、すなわち、愛の中へ上げられることができる。しかし、意志の愛は、理解力からの知恵が教えることを人間が欲し、行なわないかぎり、上げられない
14. 人間の心によってその二つの能力が意味され、それらは理解力と意志と呼ばれます。前に示したように、理解力は天界の光の容器であり、その本質は知恵です、また意志は天界の熱の容器であり、その本質は愛です――これらの二つ、知恵と愛は、太陽としての主から発出し、天界の中へ普遍的にまた特定的に流入し、そこから天使に知恵と愛があり、そしてまたこの世の中に普遍的にまた特定的に流入し、そこから人間に知恵と愛があります。
[2]しかし、これら二つは結合して主から発出し、そして同様に結合して天使と人間たちの霊魂に流入します、けれども、彼らの心の中に結合して受け入れられません、最初にそこに理解力をつくる光が受け入れられます、そして徐々に意志をつくる愛が受け入れられます。これもまた摂理によります、すべての人間は新しく創造されなくては、すなわち、改心されなくてはならないからです、またこれは理解力によって生じます。というのは、人間は幼年期から真理と善の知識を吸収し、それらから善く生きることを、すなわち、正しく欲して行なうことを教えられ、そのように意志は理解力によって形成されるからです。
[3]この目的のために、人間に、ほとんど天界の天使がいる光の中へさえも、理解力を高揚させる能力が与えられています。世でしばらく繁栄し、死後、永遠に幸福となるため、自分が欲し、そこから行なわなくてはならないことは何かを認めるためです。自分自身に知恵を得て、意志をその下に服従させて保つなら、繁栄し、幸福になります。しかし、自分の理解力を意志の下に服従させるなら、繁栄せず、不幸になります。その理由は、意志は生まれながらに悪へ、極悪なものへすら傾いているからです。それゆえ、それが理解力によって抑制されないなら、人間は邪悪な行為へ突進します、それどころか、野獣の生来の本性から、自分自身のためにだれであろうと、自分に好意を持たず、同意しない者を、略奪し、殺害します。
[4]さらに、理解力が別々に完成され、意志がそれによって完成されることができなかったなら、人間は人間でなくなり、獣となります。というのは、その分離なしに、また理解力が意志の上へのぼることなしに、考えること、また考えることから話すことはできず、ただ自分の情愛を音にするだけであったであろうからです。理性から行動することもできず、本能から行動するだけで、まして神の存在することなど、またその神によって結び付き、永遠に生きることなどできません。というのは、人間は自分自身からのように考え、意志します、この「自分自身からのように」が、結合における相互のものであるからです。なぜなら、反作用なしに能動と受動の結合がないように、相互のものなしに結合はありえないからです。
神おひとりが働き、人間は働きかけられます、そしてすべての外観で自分自身からのように反応します、それでも、内部では神からです。
[5]これらから、人間の意志の愛が、理解力によって高揚されるなら、どのようなものであるか、なおまた、高揚されないなら、どのようなものか、したがって人間がどのようなものであるか、正しく知覚して見ることができます。
しかしこのことは、人間の意志の愛が理解力によって高揚されないなら彼がどんなものになるかは、たとえによって説明されます。
その者は高い所を飛んでいるワシのようです、しかし、雌のニワトリ、白鳥のひな、羊の子すら、その欲望に属する食物を下方に見るとすぐに、瞬間に飛びかかり食い尽くします――姦通者ともまた似ています、彼は下の部屋に娼婦を隠し、時々、家の最も高い部位に登り、そこに滞在する者と貞潔について賢く話します、しかし、交替に仲間から急いで去り、下方で娼婦と自分の好色を満たします――
[6]塔の中の泥棒とも似ています、彼はそこで見張り番のふりをしますが、下方に強奪の対象を見るとすぐに、下へ急いで駆けつけ、それを略奪します――沼沢のハエにもまたたとえることができます。それらは走っている馬の頭上を柱のように飛びます、馬が休むと離れ去り、自分たちに心地よい沼沢に漬かります――その者の意志あるいは愛が理解力によって高揚されていない人間はこのようです、というのは、その時、下方の足にとどまって、自然的な不潔なものに感覚的な欲望に浸っているからです――理解力からの知恵によって意志からの欲望の誘惑を抑制する者はまったく異なっています。その者のもとで、理解力は意志と婚約し、したがって、その後、知恵は愛と結婚し、楽しさとともに上方で一緒に住みます。