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天界と地獄 68

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9 天界のそれぞれの社会はひとりの人間を表わす

68  私は、何度か、天界のそれぞれの社会もまたひとりの人間を表わし、人間の似姿であるのを見たことがあります。
光の天使を装うことを知っている多くの者が入り込んだ社会がありました。その装う者は偽善者でした。
これらの者が天使から分離されつつあるとき、私は、社会全体が最初に一つの暗いもののように見え、その後、暗いながらも徐々に人間の形となり、ついに光の中で人間のように見えました。
その人間の中にいて、その人間を構成した者は、その社会の善の中にいた者でした。その人間の中にいないで、構成しなかった他の者は偽善者でした。後者は退けられ、前者は引き留められるようにして分離がなされました。
偽善者は、よいことを語り、よいことを行ないもします、しかしその個々のものの中で自分自身を眺める者です――主・天界・愛・天界の生活について、天使のようによいことを語り、よいことを行ないもしますが、それは、そのような者であると見られるためです――しかし、考えることは異なり、自分の語っていることを何も信じていませんし、自分以外の者のためには、何も善を欲しもしません。善を行なっても、自分自身のためです。もし他人のために行なうなら、見られるためであり、こうしてまた自分自身のためです。