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天界と地獄318

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36 天界の異教徒、すなわち、教会外の人々

318 一般的な見解では、異教徒または異邦人と呼ばれる教会外に生まれた者は救われることができません。その理由は、みことばを持たないからです、そしてそのように主を知らず、主なしに何も救いはありません――しかしそれでも、主の慈悲は普遍的であるので、すなわち、個々の者に対するものであるので、このことだけから、彼らもまた救われる、と知ることができます。比較的に少ない教会内の者のように彼らもまた等しく人間に生まれています。主を知らないことは彼らの落ち度ではありません。
何らかの照らされた理性から考える者なら、だれも人間は地獄へ生まれていない、と知ることができます。主は愛そのものであられ、愛そのものであられる方はすべての者を救うことを望まれるからです――それゆえ、さらにまた、すべての者に宗教があるように、そしてそれによって神性を承認し、内的ないのちがあるように備えられました。なぜなら、宗教にしたがって生きることは内的に生きることであるからです。神性に目を向けるとき、神性に目を向ければ向けるほど、それだけ世に目を向けないで、外的な生活である世の生活から遠ざかるからです(*1)


*1 異教徒はキリスト教徒と等しく救われる(932, 1032, 1059, 2284, 2589, 2590, 3778, 4190, 4197)。
異教徒と教会外の人々の来世での運命について(2589-2604)。
教会は、みことばがあり、それによって主が知られているところに、特に存在する(3857, 10761)。
しかしそれでも、そこにみことばがあり、主が知られているところに生まれた者は、それゆえ、教会に属するのではなく、仁愛と信仰の生活を生きる者が教会に属する(6637, 10143, 10153, 10578, 10645, 10829)。
主の教会は、全世界の自分の宗教にしたがって善の中に生き、主を認めるすべての者のもとにあり、その者は主により受け入れられ、天界にやって来る(2589-2604, 2861, 2863, 3263, 4190, 4197, 6700, 9256)。