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天界と地獄335

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335 幼児は、特に彼らの性質に釣り合った表象するものによって教えられます。その表象するものがどれほど美しいか、また同時に内的なものから知恵に満ちているか、決してだれも信じることができません――このように彼らに善からその霊魂を得ている知性が次第にしみ込みます。
私は二つの表象するものを見ることが与えられ、ここに物語ることが許されています、それらからその他のことも結論することができるでしょう。
最初に、天使は墓から起き上がる主を、また同時にその方の人間性と神性の結合を表象しました。このことは、人間の知恵のすべてを超えるほどの賢明な方法で、また同時に幼児の無邪気な方法で行なわれました。
墓の観念もまた示しましたが、しかし、同時に主についての観念は、主であることがほとんど知覚されないように、遠く離れて、いわば遠方から示しました。墓には何らかの死の観念が内在するという理由で、このように遠ざけたのです。
その後、彼らは慎重に墓の中へ希薄な水のようにも見えるある種の気体を入れました、それによって、また適切な距離を置くことによっても、彼らは、洗礼の中の霊的ないのちを表わしました。
その後、私は、主が縛られた者のところへ降り、縛られた者とともに天界へのぼられること、またこのことがたとえようもない思慮と敬虔さで彼らにより表象されるのを見ました。そのことは幼児らしいやり方で、ほとんど見えないような、やや柔らかで最も繊細な綱を降ろし、それでもって主を引き上げたのですが、表象するものの中に常に霊的で天的でない何かが触れないようにとする聖なる恐れがありました。
他にも表象するものがあり、それらの中に、幼児の心(animus)に一致した遊びによるかのようなものがあり、それによって真理の思考と善の情愛の中に導かれました。