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天界と地獄355

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355 死後、霊界にやって来るとき、彼らが霊界ではこのようなものであることは、次のことからだけでも結論することができます。その時、自然的な記憶の中にあり、身体の感覚に直接に結合しているすべてのものは、例えばすぐ前に列挙された知識のようなものは、活動をやめ、そこからの理性的なものだけが、霊界で考え、話すことのために役立ちます――人間は自然的なすべての記憶をもっています、しかし、その記憶は世で生きた時のように、彼の熟視のもとにも思考の中にもやって来ることはなく、そこから何かを取り出りして、霊的な光の中へ持ち出すことは、その光に属すものではないので、できません。しかし、人間が身体の中で生きたとき知識から獲得した理性または知性は霊界の光と適合します。それゆえ、人間の霊が世で認識と知識によって理性的になっていればいるほど、身体から解放された後、それだけ理性的です。なぜなら、その時、人間は霊であり、身体の中で考えるものは霊であるからです(*6)


*6 記憶知は自然的な記憶に属し、それは人間が身体の中にいるときにある(5212, 9922)。
人間はすべての自然的な記憶を、死後、自分自身にもっている(2475)、経験から(2481-2486)――しかし、世でのようにその記憶から何かを取り出すことは、多くの理由のためにできない(2476, 2477, 2479)。