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最後の審判 53

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(9)バビロニアとその滅亡について

53 「黙示録」の中に予言されているすべてのことが、今日、成就したことは、前に見られます(40–44番)。なおまた最後の審判がすでになし遂げられたことは、前章の中に、そこにイスラム教徒と異教徒に、どのように審判が行なわれたかも示されています――今やここに続けて、「黙示録」の中の「バビロニ 」によって意味されるローマカトリック教徒にどのように審判が行なわれたか示します、またその滅亡については特に第18章の中で多く扱われており、それはこのように述べられています――

天使は、激しく、大きな声で叫んだ……「倒れた、バビロ が倒れた……悪鬼の居住地、すべての汚れた霊の牢獄、すべての不潔な憎むべき鳥の牢獄になった」(第2節)。

しかし、どのようにそれが滅ぼされたか語られる前に、あらかじめ言われなければならないことがあります、

(1)「バビロニア」によって何が意味されるか、それがどんなものか。
(2)バビロニアからの者が来世の中でどんなものであるか。
(3)彼らの住居は今までどこにあったか。
(4)なぜ、最後の審判の日までそこに存在が許されたか。
(5)どのように滅ぼされ、彼らの住居が荒野とされたか。
(6)善からの真理への情愛の中にいた者が守られたこと。
(7)今後、地からそこにやって来る者の状態について。


バビロニアとバビロンについて
ここにバビロニア(Babylonia)とバビロン(Babylon)が出てきます。原著にあるとおりに、すなわち、スヴェー注デンボリが用いた言葉をそのまま訳してあります。見たところ違いがないように思えます。その通りで、同1視して(すなわち、バビロニア=バビロン)読んで差し支えありません。聖書でもバビロニアとバビロンを区別しないでバビロンと呼んでいます。
その違いは、本書54番のバベルに由来する古代都市「バビロン」が他の都市国家を制覇してその地域が「バビロニア」と呼ばれたことです。すなわち、バビロンが都の名前、バビロニアがバビロンを首都とする国(地域)の名前です。