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新しいエルサレムとその天界の教え 83

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83 人間の遺伝(これについては〔この〕「教え」の中の前述70-79番)、それは自己と世への愛である
 人間はどれほど数多くても、そのプロプリウムは悪以外の何ものでもないほど、すべての種類の悪の中へ生まれている(210, 215, 731, 874–876, 987, 1047, 2307, 2308, 3701, 3812, 8480, 8550, 10283, 10284, 10286, 10731番)。
それゆえ、人間は主から新しいいのちを受けるために、生まれ変わらなければ、すなわち、再生しなければならない(3701番)。

遺伝悪はこれまでに長く続く両親と祖先から導かれ、増大し、積み重ねられている。また信じられているように、最初の人間が知識の木から食べたことのためではない(313, 494, 2910, 3469, 3701, 4317, 8550番)。
それゆえ、今日の遺伝悪は、以前よりもさらに悪質である(2122番)。
幼児で死に、天界で育てられる幼児も、遺伝からの悪以外の何ものでもない(2307, 2308, 4563番)。
それゆえ〔彼らに〕いろいろな〔生来の〕性質と性向がある(2300番)。
それぞれの者の内的な悪は父から、外的な悪は母からのものである(1815, 3701番)。

人間は, 遺伝悪に自分自身から新しいものを積み重ねている、それは実行された悪と呼ばれる(8551番)。
来世ではだれも遺伝悪のために罰をうけない、しかし、実行された悪のために罰を〔うける〕、それは戻ってくる(966, 2308番)。
さらに悪質な地獄は、人間と霊のもとにある遺伝悪に働きかけないように、分離が保たれている(1667, 8806番)。

遺伝悪は自己と世への愛の悪である。それは人間が自分自身を神よりも、世を天界よりも愛すること、また隣人を何ら価値のない者とすることである(694, 4317, 5660番)。
またこれらの悪は天界の善に対立し、また神的な秩序に対立しているので、人間はまったくの無知の中へ生まれるしかない(1050, 1902, 1992, 3175番)。
ある者は自然的な善といっしょに生まれる、しかし、それでもそれは容易にすべての悪と虚偽へ〔傾く〕ので、善ではない。またその善は霊的な善とならないなら、天界で受け入れられない(2463, 2464, 2468, 3304, 3408, 3469, 3470, 3508, 3518, 7761番)。