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生活の教え 1

まえがき◀︎目次▶︎002

(1)すべての宗教は生活のものであり、その生活は善を行なうことである

1 宗教をもつすべての人間は、善く生きる者が救われ、悪く生きる者が断罪されることを知り、認めています――というのは、善く生きる者は、神だけでなく、隣人についてもまた善く生き、善く考えること、けれども、悪く生きる者はそうではないことを知り、認めているからです。
人間の生活(いのち)とは、その者の愛です。人間は愛するものを喜んで行なうだけでなく、喜んで考えます。
そこで、「生活とは善を行なうことである」と言われるのは、善を行なうことと善を考えることは一つとして働くからです。それらは、人間のもとで一つとして働かないなら、生活のものとなりません。しかしこれらのことは続きの中で示します。