カテゴリー

結婚愛 274

273◀︎目次▶︎275

274 (3) 外なる情愛があり、それらにしたがって、世で、一般に結婚生活が結ばれる
 このことは、内なる情愛が考慮されるのがまれであるからです。もし考慮されるなら、それでも女の中にそれらの似たものが見られません、というのは、これら内なる情愛を出生の贈り物から自分の心の奥底の中に引っ込めるからです。
 男に結婚生活を結ばせることへ向けてひき起こす外なる情愛は、多くのものがあります。この時代(現代)の第一の情愛は、豊かにされるためにも、豊富に利用できるためにも、富による個人財産の増大です。第二のもの情愛は、あるいは尊ばれるために、あるいは繁栄の状態の増大の中にいるために、名誉への熱望です――これらのほかに、いろいろな誘惑や欲望があります。これらの情愛もまた、内なる情愛の適合性を調べるようとする余地を与えません。
 これらのわずかなものから、結婚生活が一般に世で結ばれることは、外なる情愛にしたがっていることが明らかです。