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信仰について 39

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39 しかしその信仰がどんなものかさらにはっきりと知られるために、私はその信仰が規定するさまざまなものを順に示します。
今日の信仰の主張は――

(1)御父なる神と御子なる神は、ふたりであり、ふたりとも永遠からの神である。
(2)御子なる神は御父の意志から、人類のためにあがないをなすために世に来られた。そうでなければ人類は神の義により、それを報復的なものと呼ぶ者もいるが、永遠に滅んでしまった。
(3)律法を成就し、十字架の受難を通して、御子によるあがないがなされた。
(4)御子のこのことのゆえに、父は慈悲をもたれた。
(5)このことを信じる者に、御子の功績が転嫁される。
(6)この転嫁は瞬間になされ、それゆえ、前もってでなくとも、死の最期の時でもまたなされる。
(7)何らかの試練がある、その時、この信仰によって解放される。
(8)この信仰をもつ者に、特に信頼と信任がある。
(9)この者に、特に、義認、御子のゆえに御父の完全な恵み、すべての罪の赦し、こうして救いがある。
(10)教える者たちは、この者に、あからさまに意志を動かさないけれども、ひそかに働く善への努力があると主張する
あからさまな働きを主張する者もいる――両者とも、その働きは聖霊によるとしている。
(11)功績的な善でないなら、だれも自分から善を行なうことができない、また律法のくびきの下にいない、このことを自分自身に確認し、善を行なうことを放棄し、悪の生活や善の生活について考えない者が極めて多い。というのは、信仰だけがすべてをなすので、善の働きは救わず、悪も断罪しない、と心の中で言っているからである。
(12)一般的に、理解されないけれども信仰に属すものがあると言って、理解力をこの信仰の服従の下にあるとする。