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信仰について 44

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(6)仁愛から分離した信仰はどんなものか

44 仁愛から分離した信仰がどんなものであるか知られるために、私はそれを裸のままに示します。次のようなものです――

人類に対して怒られた御父なる神は、人類をご自分のもとから追い払われ、義から、永遠の断罪によって復讐することを決心された――そして御子へ、「降りよ、律法を成就せよ、そして人類に定められた断罪をおまえに引き受けよ。その時、おそらく、わたしは哀れむであろう」と言われた。
それゆえ、降り、律法を成就され、ご自分を十字架に掛けて苦しめ、残酷に殺された――その行為をもって、御父へ戻られ、「わたしは人類の断罪を引き受けた。今や、慈悲深くあられよ」と言われた。
しかし、その答えは、「わたしは彼らに対してはできない、しかし十字架の上のおまえを、その時のおまえの血を見た、わたしは慈悲の念を引き起された。しかし、それでも、わたしは彼らを赦さない、しかしおまえの功績を彼らに転嫁する、けれども、このことを認めない他の者には転嫁しない」であった。
これが救われることのできる信仰でなくてはならない。