カテゴリー

神の愛と知恵 55

054◀︎目次▶︎056

創造された全世界のすべてのものは、神人間の神的な愛と神的な知恵を受け入れるものである

55 全世界のすべてと個々のものが神により創造されたことはよく知られています。ここから全世界は、そのすべてと個々のものとともに、みことばの中で「エホバの手の業」と呼ばれています。
 統一体としての世界は無から創造された、と言われ、無については、完全な無の観念が抱かれています。それでも、完全な無からは何も生じないし、生じることもできません。このことは不変の真理です。 それゆえ、神の映像であり、したがって神に満ちている全世界は、神により神の中でしか、創造されることができません。というのは、神はエッセそのものであり、存在するものはエッセからでなくてはならないから——存在しないものである無から存在するものを創造することは、完全に矛盾です。
 しかし、それでも、神から神の中で創造されたものは、その方からの延長ではありません。なぜなら、神は本質的にエッセであり、創造されたものの中に本質的な何らかのエッセはないからです。創造されたものの中に本質的に何らかのエッセがあるなら、それは神からの延長であり、神からの延長は神です。
 神から神の中で創造されたものについて天使の観念は、人間のもののようであり、その人間の観念とは、人間が自分のいのちから〔神から神の中で創造されたものを〕得たというものです、しかし、いのちのもとから引き出されたのです。
 〔この観念は〕人間のいのちに適合するようですが、それでも人間のいのちではありません。このことを天使は、彼らの天界の中に存在するようになっている多くのことから確信し、そこでは「自分たちは神の中に存在する、自分たちの中に神が存在するが、それでも自分たちの中に神のものを、エッセをもつこと(それは神であることである)は、まったくない」と言っています。
 そのことを確認する多くのことを、続きの中で提示します。ここでは、そのことは単に知識としておきます。