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神の愛と知恵 263

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263 しかし、自然的な心の状態は、霊的な心が開かれるとき、まったく異なります——その時、自然的な心は、霊的な心に従順に配列され、従属します。というのは、霊的な心は上からまたは内的なものから自然的な心の中に働き、そこで反作用するものを追う払い、それ自体と同じ様に働くものをそれに適合させるから。ここから、優勢となっている反作用は連続的に取り去られます。
 全世界の最大のものと最小のものの中に、生きているものにも死んでいるものにも、作用と反作用があることを知らなくてはなりません。ここからすべてのものの均衡があります——この均衡は作用が反作用よりまさるとき、また逆のとき、取り去られます。
 自然的な心と霊的な心も同様です。
 自然的な心が、本質的に悪と虚偽であるその愛の楽しさから、またその思考の快さから活動する時、自然的な心からの反作用は、霊的な心に属するものを追う払い、そして入らないようにと扉をふさぎ、その反作用と一致するようなものから作用が生じるようにします。
 霊的な心の作用と反作用に対立している自然的な心の作用と反作用はこのように生じます。
 ここから渦巻の巻き返しのように、霊的な心を閉ざすことが生じます。しかし、霊的な心が開かれるなら、その時、自然的な心の作用と反作用は逆転します——というのは、霊的な心は上または内的なものから、また同時に自然的な心の中に下または外的なものから従順に配列されているものによって働き、その中に自然的な心の作用と反作用がある渦巻を巻き返すからです。というのは、この心は出生から霊的な心に属するものに逆らって対立しているから。これは、よく知られているように、両親から遺伝によって得られています。
 状態の変化はこのようであり、それらは改心と再生と呼ばれます。
 改心前の自然的な心の状態は、それ自体を下方にねじるかまたは曲げている渦巻に例えることができます。しかし、改心後は、それ自体を上方にねじるかまたは曲げている渦巻に例えることができます。それゆえ、改心前の人間は、地獄に向かって下方を眺めています、しかし、改心後は、天界に向かって上方を眺めます。