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聖書について102

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102 古代人のもとに対応そのものによって書かれたみことばがあったけれども、失われたことが、私に天界の天使から語られました。また、そのみことばは今なお彼らのもとで保存され、彼らの天界の古代人のもとで用いられている、と言われました。その天界は、世ではそのとき、そのみことばがそこにありました。
天界の中で、そのみことばを今なお用いている古代人は、一部はカナンの地から、またその国境地域からの者です。例えば、シリア・メソポタミア・アラビア・カルデア〔アッシリア南部、現在のイラク〕・アッシリア・エジプト・シドン・ツロとニネベからです。それらすべての王国の住民は表象的な礼拝の中に、またここから対応の知識の中にいました。
その時代の知恵はその知識からであり、それによって彼らに内的な知覚があり、天界との伝達がありました。
そのみことばの対応するものを内的に知る者は、賢者や知者と呼ばれました、しかしその後、占者や魔術師と呼ばれました。
[2]しかしそのみことばは、天的なものと霊的なものを遠まわしに意味したような対応に満ちていたので、ここから多くの者により虚偽化されることが始まりました。それゆえ、主の神的摂理から、それは時の経過とともに消え、ついに失われました。またそれほど遠まわしでない対応によって書かれた他のみことばが、預言者によってイスラエル民族のもとに与えられました。
それでも、このみことばの中に、カナンの地そしてアジアの周囲にある多くの場所の名前は保たれ、古代のみことばの中にあるのと同じようなものが意味されました。
この理由のために、アブラムはその地へ行くことを命じられ、ヤコブからの子孫はそこへ導かれました。