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天界と地獄 17

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17  主から発出し、天使を感動させ、天界をつくる神性は愛であり、このことは天界でのすべての経験により実証されます。そこにいるすべての者は、愛と仁愛の形であり、言葉にできない美しさで見られます、彼らの顔から、話しぶりから、彼らのいのちの個々のものから愛が輝き出ているからです(*5)
さらに、それぞれの天使とそれぞれの霊から発出するいのちの霊的なスフェアがあって、それが彼らを取り巻き、それによって、時には遠く離れていても、愛の情愛に関して彼らがどのようなものであるかが知られます。なぜなら、それらのスフェアは、情愛とそこからの思考のいのちから、すなわち、それぞれの者の愛とそこからの信仰のいのちから流れ出るからです。
天使から出てくるスフェアは、彼らのそばにいる者たちのいのちの最内部を感動させるような愛に満ちています。私はこれを何度か知覚し、そのように感動させられました(*6)
愛から天使が自分のいのちをもつことは、来世ではそれぞれの者が自分の愛にしたがって自分の向きを変えることからもまた明らかです。主への愛に、また隣人に対する愛にいる者は、絶えず自分を主へ向けます。けれども、自己愛にいる者は、絶えず自分を主から後ろ向きに向きを変えます――彼らが身体をどのように方向転換してもこうなります。なぜなら、来世では、空間は、同じく方位も、彼らの内部の状態にしたがっており、そこでは世のように定まっていないで、彼らの見ている顔の向きにしたがうからです――けれども、天使が自分自身を主へ向けるのではなく、主が、ご自分からのものを行なうことを愛する者を、ご自分へと向けられるのです(*7)
しかし、これらの多くのことについては、あとで来世での方位のところで述べます。


*5 天使は愛と仁愛の形である(3804, 4735, 4797, 4985, 5199, 5530, 9879, 10177)。
*6 霊的なスフェアは、それぞれの人間・霊・天使から流れ出て、わき出て、彼らを取り囲む、いのちのスフェアである(4497, 5179, 7454, 8630)。
このスフェアは、彼らの情愛とそこからの思考のいのちから流れ出る(2489, 4464, 6206)。
*7 霊と天使は自分自身を常に自分の愛へ向ける、天界にいる者は自分自身を変わらずに主へ向けている(10130, 10189, 10420, 10702)。
それぞれの者にとって、来世での方位は顔の見る方向にしたがい、ここから決定され、世の中のものと異なる(10130, 10189, 10420, 10702)。