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天界と地獄 95

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95  天界が二つの王国に分けられ、それらの一つが天的な王国、もう一つが霊的な王国と呼ばれることは前の章に見られます。
天的な王国は、全般的に、心臓に、それと全身の中で心臓の支配するすべてのものに対応します。霊的な王国は、肺に、それと全身の中で肺の支配するすべてのものに対応します。さらにまた、心臓と肺は人間の中で二つの王国をつくっています。心臓は人間を動脈と静脈を通して、肺は神経と運動の繊維を通して支配し、両者はそれぞれ力と行動で支配します。
それぞれの人間の中にもまた、彼の霊的な人と呼ばれるその霊的な世界の中に二つの王国があります。一つは意志の王国であり、もう一つは理解力の王国です。意志は善の情愛によって、理解力は真理の情愛によって支配します。これらの王国もまた、身体の中の心臓と肺の王国に対応します。
天界の中でも同様です。天的な王国は、天界の意志に属し、天界で愛の善を支配します。また霊的な王国は、天界の理解力に属し、天界で真理を支配します——これらの王国は、人間の心臓と肺の機能に対応するものです。
この対応から、みことばの中で、「心臓」が意志と愛の善を意味し、そして肺の「息」が理解力と信仰の真理を意味します——ここから、情愛は心臓にも、心臓からも存在しませんが、その情愛は心臓に帰せられています(*2)


*2 〝最大の人〟との心臓と肺の対応について、それは天界である。経験から(3883-3896)。
心臓は天的な王国にいる者に対応する、けれども、肺は霊的な王国にいる者に対応する(3885-3887)。
天界の中に心臓のような鼓動があり、肺のような呼吸がある、しかし、内的なものである(3884, 3885, 3887)。
そこの心臓の鼓動は愛の状態にしたがって、呼吸は仁愛と信仰の状態にしたがって変化している(3886, 3887, 3889)。
みことばの中の「心(心臓)(cor)」は、意志であり、したがって「心(心臓)から」は、意志からである(2930, 7542, 8910, 9113, 10336)。
さらにまた、みことばの中で「心(心臓)」は、愛であり、したがって「心(心臓)から」は、愛からである(7542, 9050, 10336)。