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天界と地獄176

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176 対応にしたがって天使にどんなものが見られるか説明するために、ここでその例を一つだけ提示しましょう。
知性を持つ者に、あらゆる種類の木と花で満ちた庭園と楽園が見られます。
そこの木々は最も美しく配列されており、横枝を組み合わせたアーチ形の入り口があり、周囲には遊歩道があります。これらすべてのものは、描くことができないほど美しいものです——知性を持つ者は、そこを歩き、花を摘み、花輪を編み、その花輪で幼児を飾ります。
そこにはまた、世では決して見られることもなく、存在もしない種類の木や花があります。
木には愛の善にしたがって果実があります。その愛の善の中に知性が存在します。
このようなものが見られるのは、庭園と楽園そしてまた実のなる木と花が知性と知恵に対応するからです(*2)
このようなものが天界の中に存在することは地上でも知られていますが、善の中にいて、自然的な光とその欺きによって自分自身のもとで天界の光を消さなかった者にだけ知られています。というのは、彼らは天界について考えるとき、そこには決して耳で聞いたこともなく、目で見たこともないようなものがある、と考え、言いもするからです。


*2 庭園と楽園は、知性と知恵を意味する(100, 108, 3220)。
「エデンによる園」とは、また「エホバの園」とは何か(99, 100, 1588)。
来世の楽園について、〔それは〕なんと荘厳なことか(1122, 1622, 2296, 4528, 4529)。
「木」は知覚と知識を、それらからの知恵と知性を意味する(103, 2163, 2682, 2972, 7692)。
「果実」は、愛と仁愛の善を意味する(3146, 7690, 9337)。