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天界と地獄295

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295  人間に結びついている霊は、情愛あるいは愛に関して、その人間自身であるような霊ですが、善い霊が主により人間に結びつけられ、悪い霊が人間自身により呼び出されます。
けれども、人間のもとにいる霊はその人間の情愛の変化にしたがって変化します。ここから、幼児期・少年期・青年期と壮年期・老年期でその霊は異なります――幼児期には、無垢の中にいる霊がそばにいて、この霊は最内部または第三の天界である無垢の天界と伝達しています。少年期には、知ることの情愛の中にいる霊がそばにいて、この霊は最も低いまたは第一の天界と伝達しています。青年期と壮年期には、真理と善の情愛の中に、またここから知性の中にいる者がそばにいて、この霊は第二または中間の天界と伝達しています。けれども老年期には、知恵と無垢の中にいる霊がそばにいて、この霊は最内部または第三の天界と伝達しています。
この接合は、主により、改心し、再生することのできる者のもとでなされます――けれども、改心しないで、再生することのできない者のもとでは異なります。これらの者にもまた善霊が結びつきます、その霊によってできるかぎり悪を押しとどめるためです。しかし、彼らは地獄と伝達する悪い霊と直接に結合していて、そこから彼らにはその人間自身のような霊がいます。もし、自分自身を愛し、あるいは利益を愛し、あるいは復讐を愛し、あるいは姦淫を愛する者であるなら、そうした者に似た霊がそばにいます。その人間の悪の情愛の中に、いわば住みついています。その霊は、善い霊によって悪を引き止められることができないほどに人間を刺激し、情愛を支配するほどに付着し、引き下がることもありません。
このように悪人は地獄と結合し、善人は天界と結合しています。