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天界と地獄302

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302  私は人類と天界の結合について天使と語りました。私は、「教会では、すべての善は神からであり、天使が人間のもとにいる、ということを言う人もいますが、それでも天使が人間と結合していることを信じる人は少ないです。まして天使が人間の思考と情愛の中にいることを信じる人はさらに少ないです」と言いました。
これらのことに天使は、「私たちは、世の中にこのような信仰があり、それでもこのように話すことを、また驚くことに、みことばがあって、天界について、また人間と天界と結合について教えている教会の内部で最も信じる者が少ないことを知っています。そのときそれでも、人間に接合する霊がいなければ人間は少しも考えることができないような結合が存在し、人間の霊的ないのちはここからのものに依存しています」と言いました。
この事柄について、彼らはその無知の理由を、「人間が、いのちの〝最初の存在(エッセ)〟と結びつかないで自分自身から生きていると信じていることです」、と言い、「この結びつきは天界を通して存在し、実際、もしこの結びつきが破られるなら、人間は直ちに死へ落ち込むにもかかわらず、このことを知りません。
もし人間が物事を本来のままに、すべての善は主から、またすべての悪は地獄からのものであることを信じるなら、その時、自分のもとの善を、功績を求めるものとしないし、悪は人間に転嫁されません。なぜなら、人間が考え、行なうすべての善の中で、主へと目を向け、流入するすべての悪はもとの地獄へと追い払われるからです。
しかし、人間は天界からの流入を、また地獄からの流入を信じないで、このことから、考え、意志するすべてのものは自分自身の中にある、ここから自分自身からのものである、と考えるので、それゆえ、人間は悪を自分のものとし、流入する善を功績で汚すのです」と言いました。