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天界と地獄 425

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425. そこで、理解力に属す真理が意志に属す善と結合していればいるほど、したがって、人間が真理を欲し、ここからその真理を行なえば行なうほど、それだけ人間は自分自身の中に天界をもちます、なぜなら、前述のように、善と真理の結合が天界であるからです。しかし、理解力に属すものである虚偽が、意志に属すものである悪と結合すればするほど、それだけ人間は自分自身の中に地獄をもちます、なぜなら、虚偽と悪の結合が地獄であるからです。けれども、理解力に属す真理が意志に属す善と結合していなければ、それだけ人間は中間の状態にいます。
今日のほとんどの人間はそれぞれ、知識から、また理解力から真理を考えて、それらの真理を多く行なうか、あるいはわずかに行なうか、あるいは何も行なわないか、あるいは悪の愛とそこからの信念から、それらの真理に反して行なうような状態の中にいます。それゆえ、その者に天界かまたは地獄があるために、死後、最初に霊たちの世界に連れて行かれ、そこで天界に上げられることになる者に善と真理の結合が行なわれ、地獄に投げ込まれることになる者に悪と虚偽の結合が行なわれます。
なぜなら、天界でも地獄でも、分裂した心をもつことは、すなわち、理解することと意志することが別ものであることは、だれにも許されないで、意志することは理解し、理解することは意志しなければならないからです――それゆえ、天界では、善を意志する者は真理を理解し、地獄では、悪を意志する者は虚偽を理解しなくてはなりません――それゆえ、善い者のもとの虚偽は取り去られ、彼らの善に適合し、一致する善が与えられます。そして、悪い者のもとの真理は取り去られ、彼らの悪に適合し、一致する虚偽が与えられます。
これらから、何が霊たちの世界か明らかです。