カテゴリー

天界と地獄 494

493◀︎目次▶︎495

494 世での生活の後、〔霊たちの世界に〕新しく来た人間の霊はこのようであるので、それゆえ、その時、友から、また世の中でよく知った者から知られます。なぜなら、霊は近づくとき、そのことを、彼の顔つきや話し方からだけでなく、彼のいのちのスフェアからも知覚するからです。
来世ではだれでも他の者について考える時、思考の中で彼の顔が示されるだけでなく、同時に、彼の生活に属した多くのこともまた示されます。またこのことがなされるとき、他の者は呼ばれたかのように現われます。
霊界にこのようなことが存在するのは、そこでは思考が伝達され、そこに自然界の中のような空間がないことからです(前の191-199番参照)。
ここから、最初に来世の生活にやって来た時、そのすべての者は、自分の友・知人、そしてまた何らかの方法で知られた者から認められ、そしてまた互いに話し合い、その後、世での友情にしたがって交わります。
私は、世からやって来た者が自分の友を再び見て喜び、友たちも彼らがやって来て互いに喜んだことをたびたび聞きました。
結婚した配偶者たちが会い、相互に挨拶することは普通です。さらにまた一緒に滞在し、それは世で一緒に住んだことの快さにしたがって、長かったり、短かかったりします。しかしそれでも、天界的な愛からの心の結合である真の結婚愛により彼らが結合されなかったなら、ある程度の滞在の後、分離されます。
けれども、その者たちの心が互いの間で不一致であるなら、そして互いに内部で背き合っていたなら、敵意があからさまに突発し、時々はけんかにもなります。それでもやはり、第二の状態に入らないうちは分離されませんが、そのことについてはすぐあとで述べます。