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天界と地獄 559

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559 さらにまた、自己愛は次のようなものです。彼らが抑制をゆるめられるなら、すなわち、法律やその罰の恐れ、また名声・名誉・利益・職・いのちを奪われることの恐れである外なる束縛が取り去られるなら、ついには地球上の全地だけでなく、さらにまた全天界を、そして神性そのものまでも支配しようとし、彼に限界または終わりは何もないほどにまでも、突進します。このことは、世では前述の束縛が彼を抑制するので、たとえ世の前に明らかではなくても、自己愛の中にいるそれぞれの者の中に隠されています。
そのようであることは、だれもが、このような抑制や束縛のない、力ある者や王たちに見ています。彼らは、成功するかぎり突進し、属州や国を征服し、際限もなく力と栄光を熱望します。
やはりそのようであることは、今日のバビロンから、さらにはっきりと明らかです。バビロンは支配権を天界に伸ばし、主の神的なすべての力を自分自身に移し、絶えずさらなるものを望んでいます。
このような者は、死後、来世にやって来るとき、神的なものと完全に対立し、天界と対立し、地獄に味方します(小著『最後の審判と滅ぼされたバビロニア』参照)。