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天界と地獄 584

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584 地獄は、山や丘や岩の下にも、平野や谷の下にも、どこにでもあります。
山や丘や岩の下にある地獄への開き口または門は、目には岩の隙間や割れ目のように見え、あるものは幅が広くて大きく、あるものは狭くて細く、その大多数はゴツゴツしています。そのすべては、覗き込むと、暗く、黒ずんで見えます――しかし、その中の地獄の霊は、石炭の火からのような明るさの中にいます。彼らの目はその明るさを受け入れるのに適しています。このことの理由は、世の中で生きた時、神的真理に関して、それを否定して暗黒の中に、また虚偽に関して、それを肯定していわばその光の中にいたからです。そこから彼らの目の視覚はこのように形作られます――ここからもまた、天界の光は彼らにとって暗黒です。それゆえ、自分の洞穴から出るとき、何も見えません。
これらのことから、人間は神性を認め、天界と教会のものを自分自身のもとに確信すればするほど、それだけ天界の光の中にやって来ること――神性を否定し、天界と教会のものに対立するものを自分自身のもとに確信すればするほど、それだけ地獄の暗黒の中にやって来ることが極めて明らかです。