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天界と地獄 588

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588 地獄の数が多いことについて――地獄は、天界の中の天使の社会と同じだけ、それだけ多くあります、天界の社会のそれぞれに地獄の社会が対応するからです。
天界の社会が無数であり、すべては愛・仁愛・信仰の善にしたがって区別されていることは、「天界はそれらの社会から成る」の章の中に(41~50番)、また「天界の無辺」の章に(415~420番)述べておきました。
[2]それで、善に対立する悪にしたがって区別されている地獄の社会も同様です。
それぞれの悪には、それぞれの善のように、無限の多様性があります。
このようであることは、それぞれの悪である軽蔑・反目・憎しみ・復讐、欺き、また他の同様なものについて単純な観念しかもたない者にはわかりません――しかし、それらの悪のそれぞれにはこのように多くの特殊な相違が含まれ、また再びこのように多くの特殊な個々の相違が含まれ、それらを列挙するなら一冊の本では足りないことを知らなければなりません。
地獄は、それぞれの悪の違いしたがって整えられ、区別されており、このように整えられ、区別されるものは何もないほどです。
ここから、全般的、特定的、個別的に、地獄は悪の相違にしたがって、あるものは他のものに近くに、あるものは他のものから離れて、無数であることを明らかにすることができます。
[3]地獄の下にもまた地獄があります――ある地獄の伝達手段は通行によって、多くの地獄の伝達手段は発散物によっていて、このことは他の種類の悪との親族関係に完全にしたがっています。
私は、地獄が、すべての山・丘・岩の下に、そしてまたすべての平野や谷の下にあり、それらの下で長く、広く、深く広がることから、地獄の数がどれほど大きいものか知るようになりました。一言でいえば、天界全体そして霊たちの世界全体は、あたかも、それらの下に連続して地獄が掘り出されるようなものです。
これらが地獄の数が多いことについてです。