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天界と地獄 590

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590 天界と地獄の間に絶え間のない均衡があります。
地獄から悪を行なおうとするコナトゥスが絶えず発散し、上昇しており、天界から善を行なおうとするコナトゥスが絶えず発散し、下降しています。
天界の間と地獄の間の中間にある霊たちの世界がその均衡の中にあることは、前に述べました(421-431番)。
霊たちの世界がその均衡の中にあるのは、すべての人間は、死後、最初に霊たちの世界に入り、そこで世の中でいたのと似た状態の中に保たれるためです、そこに最高度の均衡が存在しないなら、そのことは起こりえません。というのは、そこで世でいたような自分の自由のままにされ、そのことによってすべての者はどのようであるか調べられるからです。
霊的な均衡とは、(直前の589番に言われているように)人間と霊のもとでは自由です。
それぞれの者の自由がどんなものであるかは、そこからの情愛と思考の伝達を通して、天界の天使によって知られます。またそのことは、天使的な霊の視覚の前に、霊たちの行く道によって見られます。
善い霊である者は、天界へ向かう道を行きます。しかし、悪い霊は地獄へ向かう道を行きます。
実際にその世界の中で道が見えます。そのことがまた、みことばの中の「道」が善へ導く真理を、また正反対の意味では悪へ導く虚偽を意味する理由です――ここからまた、みことばの中の「行くこと」、「歩くこと」、「旅立つこと」は生活の前進を意味します。
私はしばしば、このような道を、そしてまた、その道を情愛とそこからの思考にしたがって、霊が自由に移動し、歩くのを見ることが与えられました。