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天界と地獄 591

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591 地獄から絶えず悪が発散し、上昇しており、天界から絶えず善が発散し、下降していることは、霊的なスフェアがそれぞれの者を取り囲んでいて、そのスフェアが情愛とここからの思考の生活(いのち)から流れ出て、わき出ているからです。またこのような生活(いのち)のスフェアがそれぞれの者から流れ出るので、ここから天界のそれぞれの社会からも流れ出て、地獄のそれぞれの社会からも流れ出ており、結果として、一緒となったすべてのものから、すなわち、全天界と全地獄から流れ出ています。
善が天界から流れ出るのは、そこのすべての者は善の中にいるからです。悪が地獄から流れ出るのは、そこのすべての者は悪の中にいるからです。
天界からの善はすべて主からです、なぜなら、天界にいるすべての天使たちは自分自身のプロプリウムを押しとどめられ、善そのものである主のプロプリウムの中に保たれるからです。しかし、地獄にいるすべての霊は、自分自身のプロプリウムの中におり、それぞれの者のプロプリウムは悪でしかありません。悪でしかないので、地獄です。
これらから、天界の天使が保たれ、地獄の霊が保たれる均衡は、霊たちの世界の均衡のようではないことを明らかにすることができます。
天界の天使の均衡は、どれだけ善の中にいることを欲したか、すなわち、どれだけ世の中で善の中に生きたか、そのようにまた、どれだけ悪を退けたかです――けれども、地獄の霊の均衡は、どれだけ悪の中にいることを欲したか、すなわち、どれだけ世の中で悪の中に生きたか、そのようにまた、どれだけ心(cor)と霊で善と対立したかです。