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結婚愛 79

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9 それらの時代の後に生きた者のもとの結婚愛について

79 (第五のメモラビリア——)
黄金・白銀・青銅・黒鉄の四つの時代に生きた古代人への私の案内者であり仲間であった前の天使が、再び来て、私に言った、「あなたは、それらの古代人の後の時代が、どんなものであったか、また今ではどんなものであるか、見たいですか? 私に続きなさい、あなたに見せましょう——彼らについてダニエルはこれらを預言しました。

それらの四つの〔王国〕の後に王国が起き上がり、その中で、鉄は泥の粘土と混ぜられる。人間の種によって互いに混ぜられる、しかし、鉄が粘土と混ぜられないように、一つはもう一つと密着しない」(ダニエル2:41–43)。

また、言った、「鉄が粘土と混ぜられ、それでも密着しない『人間の種』によって、虚偽化されたみことばの真理が意味されます」。
[2]これらが言われて、私は彼に続いた。道中で私にこれらを語った——「彼らは南と西の間の境界に、しかし前の四つの時代に生きた者の後ろに、大きな距離に、そしてまた深いところに住んでいます」。
私たちは南を通って西に隣接した地域へ前進し、恐ろしい森を通り過ぎた。というのは、そこに池々があり、それらからワニが頭を持ち上げて、その歯のある広くて大きな口を私たちに向けて開けていたから。また池々の間に恐ろしい犬がいた、それらのある犬にはケルベロスのような三つの頭、ある犬には二つの頭があり、すべて犬が恐ろしい口を開け、獰猛な目で、通り過ぎる私たちを注視していた。
私たちはこの西の領域の場所に入り、「黙示録」第12章3、第13章2で述べられているような竜とヒョウを見た。
[3]天使は私に言った、「あなたがたの見たすべてのそれらの野獣は、野獣ではありません、対応するもの、このように欲望の表象の形です、あなたがたが訪問する住民はそれらの欲望の中にいます。欲望そのものが恐ろしいそれらの犬によって、彼らの欺きと策略がワニによって、彼らの虚偽とそれらへの邪悪な傾向が、それらは礼拝のものであり、竜とヒョウによって表象されます。けれども、表象された住民は森の後ろに接して住んでいません、先祖の世代の住民から十分に離され、分けられるために中間にある大きな荒野の後ろに住んでいます。というのは、完全に彼らとすなわちよそ者と違っているからです——確かに、初期の人間のように、胸の上に頭を、そして腰の上に胸を、足の上に腰を持っています。しかし頭の中に何らかの金はなく、胸の中に何らかの銀はなく、腰の中にも何らかの銅はありません、それどころか、足の中にも何らかの純粋な鉄はありません。彼らの頭の中に粘土と混ぜられた鉄が、胸の中に両方のものと混ぜられた銅が、腰の中にさらにまた両方のものと混ぜられた銀が、足の中にそれらが混ぜられた金があります——その反転によって人間から人間の彫像に変えられ、それらの中で、内部は何も密着していません。なぜなら、最高位のものであったものが最低のものにされ、そのように頭であったものがかかとにされ、逆も言えるからです。天界から、私たちに、彼らは俳優に似た者に見えます、その者は身体を逆さにし、肘で横たわり、進みます。または仰向けになって背中を横たえ、そして足を上方へ上げ、地に埋めた頭から天を眺める獣のようです」。
[4]私たちは森を通り過ぎ、荒野へ入った、それはさらに恐ろしかった。石の堆積から成り、それらの間に穴があり、それらからヒュドラーやマムシが這い出し、火ヘビが飛び出した。
この荒野全体は連続して傾いていて、私たちは長い下り坂を通って降り、最後に、その領域の住民からの谷間に、そして彼らの時代の住居へやって来た。
あちこちにあばら屋があり、それらは最後に一緒になり、都の形へと結合されているのが見られた。
私たちはこれへ入った。見よ、家は、焦げた木の枝から、泥でくっつけられて、屋根は黒い薄板で建てられていた——街路はふぞろいであり、すべての街路は始まりで狭く、しかし、進行する中で広がった、終わりで広々としていて、そこに広場があり、そこから多くの街路とそれだけ多くの広場があった。
私たちが都に入った時、暗やみがひき起こされた、空が見られなかったからである。それゆえ、私たちは見上げ、私たちに光が与えられ、私たちは見た。その時、私は出会う者に質問した、「あなたがたの上に、空が見られないのに、あなたがたは見ることができるのですか?」
答えた、「あなたがたが質問しているこのことは何なのか? 私たちは、はっきりと見ている。私たちは十分な光の中を歩いている」。
これらを聞いて、天使は私に言った、「夜の鳥のように、暗やみが彼らに光であり、光が彼らに暗やみです、というのは、下方を眺め、上方を眺めないからです」。
[5]私たちはあちこちの小屋の中に入った、私たちは、どんな小屋の中でも、男が自分の女と〔いるのを〕見た、私たちは、ここのすべての者は自分の家の中でひとりの妻とだけ生活しているのか質問した。
これに、彼らは〔あざけりの〕口笛とともに答えた、「ひとりの妻とだけとは何か? なぜ、あなたがたは、ひとりの淫婦とだけ、と質問しないのか? 淫婦でないなら妻たちとは何か?私たちの法律から、姦通することは、ひとりの女とだけよりも多くの者とは許されない。しかし、それでも多くの者と〔姦通することは〕、私たちに不名誉なことまた不作法なことではない、しかし家の外で〔なら許される〕。私たちはこのことについて、私たちの間で自慢している。このように、私たちは放縦を、またその快楽を、一夫多妻者よりもさらに楽しんでいる。
なぜ、妻の複数性が私たちに否定されるのか、それでも許された、今日、全地球の中で私たちのまわりで許されている。ひとりの妻だけとの生活は、捕らわれの状態や監禁でないなら何なのか?しかし私たちは、ここにこの牢獄のかんぬきを壊して開け、奴隷状態から救い出し、解放する。その者が自分自身を救出できるとき、だれが奴隷を怒るのか?」
[6]これらに私たちは答えた、「あなたがたは、宗教がないかのように話しています。理性でいくらか教えられただれが、姦淫が神性を汚すものと地獄のもの、結婚が聖なるものと天界のものであることを知りませんか? 姦淫は地獄の悪魔のもとに、結婚は天界の天使のもとにありませんか?あなたがたは十戒の第六の戒めを、また、パウロのもとに、姦淫者は決して天界にやって来ることができない、とあるのを読まなかったのですか?」
これらに、もてなす者(主人)は胸全体で(=腹を抱えて)笑い、私を単純な者のように、ほとんど狂気であるかのように見た。
しかし、直ちに、その時、都の首長から、使者が走り寄り、言った、「ふたりの到着者を広場へ連れて来い、もし彼らが欲しないなら、彼らをそこへ引っ張れ。私たちは彼らを夜の暗やみの中で見た、彼らはひそかに入った偵察者である」。
天使は私に言った、「私たちが暗やみの中にいるのが見られたのは、私たちは天界の光の中にいましたが、彼らには暗やみであるからです、そして、地獄の暗やみは彼らに光であるからです。このことが生じたのは何も罪と見なさない、決して姦淫でないとするからです、ここから虚偽をまったく真理のように見ます、そして虚偽は地獄の中でサタンの前で光を放ちます、そして真理は、彼らの目に、夜の暗やみのように暗いものです」。
[7]私たちは使者に言った、「私たちは追い立てられません、まして、広場へと引っ張られません、自発的にあなたとともに行きます」。
そして、私たちは行った——見よ、そこに多くの群衆、そこからある法律家たちが出てきて、私たちの耳の中へ言った、「あなたがたは、宗教に、統治(政治)の形に、また習慣(作法)上の道徳的に善いことに反する何らかのことを話さないように用心しなさい」。
私たちは答えた、「私たちは話しません、しかしそれらのために、それらから話しましょう」。
私たちは質問した、「結婚について、あなたがたの宗教は何ですか?」
これに群衆は不平をつぶやき、言った、「これは私たちにとって結婚と何の関係があるのか? 結婚は結婚である」。
再び私たちは質問した、「淫行について、あなたがたの宗教は何を教えていますか?」
これにもまた群衆は不平をつぶやき、言った、「これは私たちにとって淫行と何の関係があるのか? 淫行は淫行である。罪のない者が最初に石を取れ」。
三度目に私たちは質問した、「あなたがたの宗教は、結婚について、聖なるものと天界のものであること、姦淫について、神聖を汚すものまた地獄のものであることを教えていませんか?」
これらに群衆の中の多くの者は声高に笑い、あざけり、からかって、言った、「それらが宗教のものであることを、私たちでなく、私たちの聖職者たちに質問せよ。私たちは彼らの言うことにまったく満足している、宗教の何らかのものは理解力の判断の中に落ち込まないからである。あなたがたは、理解力は神秘的なものの中で狂うこと、それらの神秘から全宗教があることを聞かなかったのか? 行為は宗教と何の関係があるのか?働きではなく、信心深い心からの、償い・賠償(贖罪)・転嫁についてのブツブツ声が霊魂を幸福にするのではないのか?」
[8]しかしその時、都で賢明な者と呼ばれたある者が近づき、言った、「ここから去れ、群衆は激しく怒った、じきに騒動が起こる。この事柄について私たちとだけで話そう。集会所の後ろに散歩道がある、私たちはそこへ離れる、私たちとともに来い」。
私たちは続いた——その時、私たちに質問した、「あなたがたはどこからか、ここに何の用事があるのか?」
私たちは言った、「結婚について私たちが教えられるためです。それがあなたがたのもとで、黄金・白銀・青銅時代に生きた古代人のもとのように、秘跡であるか、あるいは秘跡でないかです」。
彼らは答えた、「何が秘跡か? 肉と夜の営みではないのか?」
私たちは答えた、「霊の働きでもありませんか? 肉は霊から行ないます、それは霊的ではありませんか? 霊は、行なうすべてのものを、善と真理の結婚から行ないます。自然的な結婚の中に入るもの、夫と妻のものであるもの、これは霊的な結婚ではありませんか?」
これに賢明な者と呼ばれた者は答えた、「あなたがたは、この事柄を、理性的なものを超える霊的なものへと、あまりに洗練させ、高尚にする——だれが、そこに始まり、ここから降ること、このように何らかのものを判断することができるのか?」
あざけって、これらに加えた、「おそらく、あなたがたは私たちが持つことのできない、天界の最高の領域を飛ぶことができるワシの翼を、また、鋭く見ることができるそのような目を持っている」。
[9]その時、私たちは彼らに、ひとりの妻とのひとりの夫の結婚愛が存在すること、その中に天界のすべての至福・幸せ・快さ・楽しさ・快楽が集められていることを、また、この愛は主からであり、その方からの善と真理の受け入れにしたがって、そのように教会の状態にしたがっていることを知っているかどうか、あるいは知ることができるかどうか、彼らの心の観念が飛ぶ鳥の高みまたは領域から言うように願った。
[10]これらを聞いて、彼らは身を背かせ、言った、「これらの男は狂っている。彼らは自分の判断とともにエーテルへ入り、空虚なものを憶測しながら、クルミを散らかしている」。
この後、身を私たちへ向け、言った、「私たちは、あなたがたの空虚な予言と夢にまっすぐに答えよう」。
また、言った、「結婚愛は宗教と、また神からの霊感と共通な何を持つのか? その愛は、それぞれの者のもとの力(性的能力)の状態にしたがっていないか? 教会の外にいる者に、そのように内にいる者のもとに、彼らのもとに等しく存在しないか。キリスト教徒のもとのように異教徒のもとに等しく? それどころか、敬虔な者のもとのように不信心な者のもとに等しく?それぞれの者の愛が力強いのは、あるいは遺伝から、あるいは健康から、あるいは生活の節制から、あるいは気候の暖かさからではないのか? そしてまた、薬物によって強くされ、興奮させられることができる。
獣のもとに、特に、二つ一組になって互いに愛する鳥のもとに似たものがないのか? その愛は肉欲のものではないのか? 肉欲のものが、教会の霊的な状態と共通な何を持つのか?その愛は最後の結果に関して妻と、その結果に関して淫婦と、愛からは少しも異ならないのではないのか?情欲に似たもの、歓喜と似たものではないのか?それゆえ、結婚愛の起源を教会の聖なるものから導き出すことは侮辱を加えることである」。
[11]これらを聞いて、私たちは彼らに言った、「あなたがたは、結婚愛からでなく、好色な興奮から推論しています。あなたがたのもとで結婚愛は冷えているので、あなたがたはそれが何かまったく知りません——あなたがたに言われていることから、私たちは、あなたがたがダニエルによる予言にしたがって(2:43)、密着しない鉄と粘土から呼ばれ、構成されている時代からの者であることを確信しました。というのは、あなたがたは結婚愛と淫行愛を一つのものにしているからです。これら二つのものは鉄と粘土よりもさらに密着するのですか? あなたがたは賢明な者と信じており、そう呼ばれています、しかし、決して賢明な者ではありません」。
これらを聞いて、怒りで火をつけられて、叫び、私たちを投げ出すために群衆を呼び集めた。しかしその時、主から私たちに与えられた力から、私たちは手を伸ばした、見よ、火ヘビ・マムシ・ヒュドラー、そしてまた荒野から竜が近づき、都に入り込み、満ち、そのことから住民は怖がり、逃げた。
天使は私に言った、「この領域の中に、毎日、地球から新しい者が近づき、そして前の者が交替で追放され、西の沼地の中へ投げ込まれ、それは遠方から火と硫黄の池のように見えます。そこのすべての者は、霊的な姦淫者であり、自然的な姦淫者です」。