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結婚愛 104

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104 その時、彼の手が手当たりしだいにつかんだ最初の紙から、これらを読んだ——
 「部屋の中で私たち5人の同国人は、結婚愛の起源は黄金時代の最古代人からであること、彼らのもとでアダムとその妻の創造からであること、結婚の起源は、結婚とともに結婚愛の起源はここからである、と決定した。
 結婚愛の力すなわち〔性的〕能力については、私たちはこれを、気候または太陽の〔豊かな〕地域から、ここからの地上の熱から以外の他のところから引き出さない——このことを私たちは理性の空虚な作り事からではなく、経験の明白なしるしから熟考した。例えば、赤道または赤道帯の下の住民から、その帯の近くの住民から、またそこから遠くに住んでいる住民からである、そこでは日中の熱は燃えるようである。そしてまた、繁殖するときの春の時の地の動物と空の鳥のもとの生命力の熱とともに太陽の熱の協力からである——さらに、結婚愛は、熱でないなら何なのか? それに太陽からの補助の熱が加わるなら、力すなわち〔性的〕能力になるのである」。
 これに文字「H」が書かれていた、それは彼らの出身国の頭文字であった。