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結婚愛 112

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112 最後に、すなわち、九度目に、紙を引き出し、その紙からこれらを読んだ——
「会合から私たち同国人は、判断を三つに向けて、主題の事柄から結婚愛の起源に向けて、またその力すなわち〔性的〕能力の起源に向けて適用した。
私たちは、結婚愛の起源について微妙なことを議論したとき、推論の中での陰(暗さ)を避けるために、性愛を、霊的なもの・自然的なもの・肉欲のものに区別した。霊的な性愛によって、私たちは真の結婚愛を意味する、これが霊的であるからである。自然的な性愛によって、私たちは一夫多妻の愛を意味する、これが自然的であるからである。単なる肉欲の性愛によって、私たちは淫行の愛を意味する、これが単に肉欲のものであるからである。
私たちが、私たちの判断力で結婚愛を注意深く調べたとき、私たちは、この愛がひとりの男とひとりの女の間にだけ存在すること、また創造から、天界的なもの、最内部のものであること、そしてすべての善の愛の霊魂であり、父であり、最初の両親に吹き込まれ、キリスト教徒に吹き込むことができるものであること認めた。そのようにまた結合へ向かうものである、それによって二つの心が一つの心に、そしてふたりの人間がひとりの人間になることができるように、そのことが一つの肉になることによって意味される。
その愛が創造から吹きかけられていることは、「創造の書」の中のこれらから明らかである——

男は父と母を捨て、自分の妻と結びつき、一つの肉にならなければならない(創世記2:24)。

キリスト教徒に吹き込まれることができるものであることは、これらから明らかである——

イエスは言われた、「あなたがたは読まなかったのか? 最初からつくったその方は、人を男と女につくられた。また、言われた、『さらに、人は父と母を見捨て、自分の妻と結びつき、ふたりは一つの肉にならなければならない』。それゆえ、もはや、ふたりではなく、ひとつの肉です」(マタイ19:4–6)。

これらが、結婚愛の起源についてである。
けれども、真の結婚愛の力すなわち〔性的〕能力の起源を、私たちは、心の似ていることから、一致から生じると推測する。というのは、二つの心が結婚にふさわしく結合されるとき、彼らの思いは、その時、霊的に互いに相互にキスをし、これらの思いが身体にその力すなわち〔性的〕能力を息を吹き込むから」。
これらに文字「S」が書かれていた。