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結婚愛 115

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13 天界から地上へ送られた紙について、それには「善と真理の結婚」と書かれていた

115 (第二のメモラビリア——)
真夜中に、眠りから目覚めて、私は東の方向のある程度の高さに、右手に紙を持っている天使を見た、その紙は太陽から流れ入る光から照らされた輝きの中に見られ、その真ん中に金の文字で書かれていた。私は善と真理の結婚と書かれたものを見た——書かれたものから輝きが、紙のまわりに、広い輪の中に輝き出た。その輪、すなわち、縁は、ここから春の時のあけぼののように見られた。
この後、私は天使が紙を手にして降ってくるのを見た。降るほど、紙は輝きが少なくまた少なく見え、その善と真理の結婚と書かれたものは、金色から銀色へ、その後、銅色へ、続いて、鉄色へ、最後に、鉄さび色と銅さび色へ変った。そして最後に、天使が暗い雲の中へ入り、雲を通って地の上に見られた。そこでは、その紙は天使の手の中にあったけれども、見えなかった。
このことは、すべての人間が、死後、最初に集まる霊たちの世界で起こった。
[2]その時、天使は私に語って、「ここにやって来る者に、私を、あるいは、私の手の中に何を見るか質問しなさい」と言った。
群衆がやって来た、東からの集団、南からの集団、西からの集団、北からの集団であった。私は、世で学問に専念した者であった東と南から来る者たちに、ここに、私のもとにいる者を、また彼の手の中に何らかのものを見るか質問した。すべての者は、「まったく何も見ない」と言った。
その後、私は、世で学者の言葉を信じた者であった西と北から近づいた者に質問した——これらの者は、「何も見ない」と言った。しかしそれでも、最後に世で仁愛からの仁愛からの単純な信仰の中にいた、すなわち、善からの何らかの真理の中にいた者が、前の者が去った後に、「紙とともに男を、美しい服の男を、その紙の上に文字が書かれているのを見る」と言った。また、目を近づけたとき、「善と真理の結婚と読める」と言った。これらの者は天使に、これが何なのか言うよう懇願して、話しかけた。
[3]すると天使は、全天界の中にあるすべてのものは、全世界の中にあるすべてのものは、善と真理の結婚によらないなら存在しない、すべてと個々のものは、生きていて呼吸するものも、生きていないで呼吸しないものも、善と真理の結婚から、その中に創造されているからである、と言った——「被造物は、真理だけの中には何も存在しません、善だけの中にも何も存在しません。孤立した真理と善は何らかのものではありません、しかし結婚によって、このような何らかのものが存在し、結婚のようなものが生じます。
創造主である主の中に、神的善と神的真理がその実体そのものの中に存在します。エッセ(存在)の実体そのものは神的善であり、エキシステレ(実在)の実体そのものは神的真理です。そしてまた、結合そのものの中にあります、なぜなら、その方の中で無限に一つのものとなっているからです。それら二つは創造主ご自身の中で一つであり、それゆえ、その方により創造されたすべての個々のものの中でもまた一つであるからです。そのことによってもまた、創造主はご自分により創造されたすべてのものと、永遠の契約で、結婚のように、結合されています」。
[4]さらに天使は、「主から直接に発出した聖書は、全般的にまた部分的に善と真理の結婚です——教会は教えの真理によって形作られ、宗教は教えの真理にしたがった生活の善によって形作られているので、キリスト教徒のもとで、教会は全般的にまた部分的に善と真理の結婚であることを、もっぱら聖書から明らかにすることができます」と言った(そのようであることは、『啓示された黙示録』373、483番参照)。
このことと同じことが、それは前に言われた善と真理の結婚についてであり、仁愛と信仰の結婚についても言われる、善は仁愛のもの、真理は信仰のものであるからである。
天使と書かれたものを見なかった前の者からのある者が、依然としてそばに立っていて、それらを聞いて、半開きの口で、「実に、そのとおり、それらを私たちは把握する」と言った。
しかしその時、天使は彼らに、「あなたがたは、私から少し離れなさい、そして同様に言いなさい」と言った。
離れて、十分に開けた口で、「そのようではない」と言った。
[5]この後、天使は夫婦のもとの善と真理の結婚について話した。もし彼らの心がその結婚の中にあったなら、夫が真理であり、妻がこの善である両者は無垢の至福の歓喜の中に、ここから幸福の中にいたであろう、その中に天界の天使たちはいる。その状態の中で、夫の生殖力は絶えず春の中に、ここから、自分の真理を増殖させる努力と力の中に、また妻は愛からその永続する受け入れの中にいたであろう、と言った。「主から男のもとにある知恵は、自分の真理を繁殖させる以上に何も快活に感じません。ここから妻のもとにある知恵への愛は、それを子宮に受け入れ、このようにみごもり、(子宮へ)運ぶこと、産むこと以上に何も楽しさを感じません。天界の天使のもとの霊的な生殖はこのようなものです。もしあなたがたが信じることを欲するなら、自然的な生殖もまたその起源からです」。
天使は、平和(平安あれ)の挨拶の後、地から上がり、雲を越えて運ばれ、天界へ上った。その時、紙は上がる段階にしたがって、前のように輝いた。見よ、その時、前にあけぼののように現われた輪が降りてきて、地に暗やみをひき起こした雲を追い散らし、日照が生じた。