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結婚愛 211

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211 (2) 真の結婚愛にいる者のもとで賢明になる能力は増大する。しかし、これは結婚愛にいない者のもとで減少する
 真の結婚愛にいる者のもとの賢明になろうとする能力は増大し、前章の十分な論証で示されているように、この愛は夫婦のもとにある知恵からであり、それにしたがっているからです。なおまた、その愛の感覚は触覚であり、これはすべての感覚に共通であり、そしてまた歓喜に満ちているので、ここからそれは感覚の内的なものを開くように心の内的なものを、それらとともに身体全体の器官を開きます――このゆえに、その愛の中にいる者は、賢明であること以上に愛するものは何もないことがいえます。なぜなら、人間は、彼の心の内的なものが開かれるかぎり賢明になるからです。というのは、開けることによって、理解力の思考はすぐれた光の中に、意志の情愛はすぐれた熱の中に上げられ、すぐれた光は知恵であり、すぐれた熱はその愛であるからです――真の結婚愛にいる者にある自然的な歓喜に結合した霊的な歓喜は、愛すべき性質を、ここから賢明になる能力をつくります。
 ここから、天使に知恵にしたがった結婚愛があり、そしてその愛にまたその歓喜と一緒に、知恵の増大にしたがって、増大があります。彼らの結婚から生まれる霊的な子孫は、父からの知恵に属し、母からの愛に属すようなものであり、それらは子孫を霊的なストルゲー(親心)から愛しています。その愛はそれ自体に彼らの結婚愛を付加し、絶えずそれを高揚させ、彼らを結合させます。