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結婚愛 238

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238 (4) 冷淡の内なる原因は宗教からである
 結婚愛の起源そのものが人間のもとの最内部に、すなわち、彼の霊魂に住んでいることは、子孫の霊魂が父からであること、これが性向と情愛の似ていることから知られ、そしてまた、父から子孫の中へ、後世の者にもまた続く顔つきの共通のものから、なおまた、創造から霊魂にある生来の繁殖させる能力から、これらだけからすべての者に確信されます。そのうえ、発芽の最内部に、ここから植物界の主体である木あるいは灌木あるいはやぶに繁殖そのものが隠れており、ここから多くの類推によってもまた確信されます。
[2]この植物界の種や動物界の霊魂の繁殖させるまたは形成するこの力は、善と真理の結婚のスフェアから以外の他のところからではありません、それは全世界の創造主と維持者であられる主から絶えず流れ出て、流入します(それについて前の222―225番)。そしてそれらの二つの善と真理の努力(活動)から、それ自体を一つのものへ結合することへ向かいます。この結婚の努力(活動)が霊魂に堅く宿っていて、その起源から結婚愛が存在するようになります――その普遍的なスフェアからのその結婚の同じものが人間のもとに教会をつくることが、「主と教会の結婚について」の章に、また他の箇所に多くのものが、そして前に十分に示されています――ここから、教会の起源と結婚愛の起源が、一つの座の中にあること、また絶え間のない抱擁の中にあることが理性の前にまったく明白です。しかし、この事柄について、多くのものが前に見られます(130番)。そこに、結婚愛が人間のもとの教会の状態にしたがっていることが示されています。このように、宗教から、宗教がこの状態をつくるからです。
[3]人間もまた、ますます内的なものにつくられ、このようにますます近くその結婚へ導き入れられること、すなわち、高められることができるように、真の結婚愛へ、このことがその至福の状態を知覚するほどにまで創造されています――導入または高揚の唯一の手段が、宗教であることは、教会の起源と結婚愛の起源が一つの座の中にあること、またそこに相互の抱擁があり、ここから結合が存在せざるをえないという前述のことからはっきりと明らかです。