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結婚愛 302

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302 (6) 婚約によって両者は結婚愛へ向けて準備される
ある者の心または霊が婚約によってもうひとりの心または霊との結合に向けて準備されることは、または同じことですが、ある者の愛がもうひとりの愛とそのようにされることは、前節で示された論証から明らかです。
それらのほかに、このことが話しに出されなくてはなりません――結婚愛に上昇するまた下降する秩序が刻み込まれていることです。その最初の熱から霊魂に向けて前進的に、そこでの結合へ努力して上昇します、このことは、絶えずさらに内的な心を開くことによっています。また、結婚愛以外に、その開くことをさらに懸命に努める、すなわち、内的な心をさらに強くまた適切に開く愛は存在しません、というのは、両方の霊魂はそれを意図しているからです。しかし、それらと同じ程度に、その愛は霊魂へ向けて上昇し、さらにまた身体へ向けて下降し、その身体を着ます。
[2]しかし、降下の中で結婚愛は、高さの中にあるものへ上昇するようなものであることを知らなければなりません。もし高さの中にあるなら、それは貞淑へ下降します、しかし、もし高さの中にないなら、それは不貞へ下降します。その理由は、心の低いものは不貞です、しかし、その高いものは貞淑であるからです。というのは、心の低いものは身体に付着しています、しかし高いものはそれらから分離するからです。けれども、これらについてさらに後で見られます(305番)。
これらのわずかなものから、両者の心は婚約によって、たとえ情愛にしたがって異なっていても、結婚愛へ向けて準備されることを明らかにすることができます。