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結婚愛 379

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379 (14) 男や夫にある嫉妬と女や妻にある嫉妬は異なる
 しかし、それらの相違は明確に述べられることができません、嫉妬が、互いに霊的に愛する配偶者と単に自然的に愛する配偶者のもとで別のものであり、アニムス(外なる心)で不和である配偶者のもとで別のものであり、配偶者を自分の服従のくびきの下にしている者のもとで別のものであるからです。
 本質的に見られた男また女の嫉妬は、別の起源からであるので異なっています――男の嫉妬の起源は理解力の中にあります、しかし、女の嫉妬の起源は自分の男の理解力に適合させた意志の中にあります。それゆえ、男の嫉妬は燃え上がる怒りの炎のようです。しかし、女には、いろいろな恐れで、夫に向けていろいろな見方で、自分の愛へ向けていろいろな顧慮で、これを嫉妬によって夫に明らかにしないようにするいろいろな思慮分別で抑制された火のようです――妻たちは愛です、そして男たちは受け入れるものであるので区別されます。そして、妻にとって、自分の愛を惜しみなく与えることは男のもとで障害となりません、しかし妻のもとで、受け入れる者〔男〕に同様ではありません。
[2]けれども、霊的な者のもとで異なります。これらの者のもとで、妻の愛が男の中に移されるように、男の嫉妬は妻の中に移されます、それゆえ、両方の側に、妨害者の努力に対して自分自身と同様のものが見られます。しかし、妨害者である娼婦の努力に対して、妻の嫉妬は、涙を流し、良心を刺激する悲しみのように、男に吹き込まれます。