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結婚愛 399

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399 (11) 幼児に対する両親のもとの無垢と平和の理性的な状態は、〔幼児が〕自分自身からでは何も知らず、できない、しかし、他の者から、特に父と母から知り、できることである。その状態は、他の者からでなく自分自身から知り、できるようになるに応じて徐々に去る
 幼児への愛のスフェアは、自分自身を守ることと支えることができない者を守り、支えることのスフェアであることは、前にその項目の中に示されています(391番)。この原因は人間のもとの理性的な原因だけであり、彼ら〔両親〕のもとの愛の原因そのものでないことを、そこでも話しに出しました――その愛の始まる原因そのものは主からの無垢であり、それが人間に知られないで流入し、その理性的な原因を生み出しています。それゆえ、最初の原因がその愛から引っ込むことをひき起こすように、そのように同時に、この第二の〔理性的な〕原因をひき起こします。すなわち同じことですが、無垢の伝達が引き下がるように、それを納得させる理性も伴います――しかし、このことは人間のもとにだけ生じます、彼が自由から理性にしたがって、行なうことを行なうために、またこのことから、理性的な法則と同時に道徳的な法則から、必要そして役立つことにしたがって、自分の成熟した子を支えるためにです。この第二の原因は理性を欠いている動物にはありません。動物には本能である前の原因だけがあります。