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結婚愛 438

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438 (13) 人間はそのスフェアへ好むまま自分に自身を向けることができる、しかしどれだけ一方へ向けるかによって、それだけもう一方から背く
 人間は、理性にしたがって自由から、そしてまったく自分自身から、行なうことを行なうように創造されています。これら二つのものなしに、人間ではなく、獣であったでしょう――というのは、天界から自分自身への何らかの流入を受けず、そしてそれを自分自身に、自分のものとして自分のものとすること、またここから彼に何らかの永遠のいのちが刻み込まれることができないから。というのは、これが彼に、自分のものであるとして、彼のものであるように刻み込まれなければならないから。〔はかりの〕皿にまた同時にもう一方〔の側への自由〕がなく、はかりが均衡から両方〔の側〕に向うことができないなら、何も釣り合いがないように、そのように人間に理性から、悪にもまた近づく自由がないなら、このように右から左へ、左から右へ、同様に姦淫のスフェアである地獄のスフェアへ、そのように結婚のスフェアである天界のスフェアへ向かう自由がないなら、何ら自由は存在しないからです。