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神の愛と知恵 60

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60 霊界で、私は、私の周囲で多くの者が、「全世界のすべてと個々のものの中に神の驚くべきものを、また内的に見れば見るほどますます驚くべきものを見るので、それらの中に神性があることを確かに認めたい」と言って、話しているのを聞きました。しかしそれでも、創造された全世界のすべてと個々のものの中に神性が実際に内在することを聞いたとき、彼らは憤慨しました。これは、そのことを言ってはいても、信じていないしるしでした。
 それゆえ、彼らに、「次の能力だけからでも知ることができないか」と言われました。それは、それぞれの種子には、その植物を新しい種子までも生み出すような驚くべき能力が秩序の中に内在すること、それぞれの種子の中に無限と永遠の観念があることです。というのは、無限にまた永遠に、それ自体を増やし、結実させる努力がそれらの中にあるからです。
 なおまた、どんな最小の動物でも、その中には感覚器官、脳、心臓、肺、他のものが、動脈、静脈、繊維、筋肉とともに、またそれらからの活動とともにあり、それらの性質の中に、また他にも驚くべきものがあり、それらについて書かれた膨大な本が公表されています。
 これらすべての驚くべきものは神からです。しかし、それらが着ている形は地の物質からです。植物は、またその秩序の中で、人間はそれらの物質からのものです——それゆえ、人間について、土から創造され、地のちりであること、またいのちの息が吹き込まれたことが言われています(創世記2・7)。このことから、神性は人間にはなく、人間に添加されたものであることが明らかです。