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神の愛と知恵 184

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二種類の段階、高さの段階と幅の段階がある

184 段階の知識は事柄の原因を明らかにするための、また原因に入るための鍵のようなものです。 その知識なしに、原因の何らかものをほとんど知ることができません。というのは、その知識なしに、両方の世界の対象と主体は、目で見られるようなもの以外の何ものも、それらに内在しないようにも単純なものに見えるから。そのときそれでも、その目で見られるようなものは、内に隠れているものに比べれば、何千ものものに対する一つ、それどころか何万ものものに対する一つのようなものです。
 明らかとなっていない内的なものは、段階が知られないなら、決して明らかとなることができません。というのは、段階によって、連続した段階によってでなく、分離した段階によって、外的なものは内的なものへ、またこれを通して最内部へと進むからです。
 連続の段階は、より重いものから軽いものへ、あるいは、より濃いものから希薄なものへの減少または低下の段階と呼ばれます。あるいはむしろ、より軽いものから重いものへ、あるいは、より希薄なものから濃いものへ増大または増加の段階であり、ちょうど光が影へ、または熱が冷たさへ向かうようなものです。
 しかし、分離の段階はまったく別ものであり、前のもの・後のもの・最後のもの、また目的・原因・結果のようなものです。これらの段階は、前のものはそれ自体によって存在し、後のものはそれ自体によって、最後のものはそれ自体によって存在しますが、それでも、ひとまとめにされて一つをつくるので、分離の段階と呼ばれます。
 太陽から地球にまで最高のものから最低のものまでこのような段階に分離された大気が存在します、すなわち、それらはエーテルと空気と呼ばれるものです。また、単純なもの、それらから集まったもの、そして再びこれらの集まったものからひとまとめにされて合成されたものと呼ばれるものが存在します。
 後者の段階は、区別して存在するようになっているので分離しており、高さの段階と理解されます。けれども、前者の段階は、連続的に増大するので連続しており、幅の段階と理解されます。