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神の愛と知恵 204

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204 前のものは後のものよりも完全性が少ないように、すなわち、合成されたものよりも単純なもののほうは完全性が少ないように見えますが、それでも、前のものから後のものが、すなわち、単純なものから合成されたものが存在するので、それらのもののほうがさらに完全です。理由は、前のもの、すなわち、単純なものはありのままであり、いのちの欠けている実体や物質で隠されることが少なく、さらに神的なもののようであるからです。それゆえ、主のおられる霊界の太陽のさらに近くにあります。というのは、完全性そのものは主の中あり、またここからその方の神的な愛と神的な知恵の最初の発出するものである太陽の中にあるから。ここから、それらの中にあるものは最も近くのものから、このようにして順に最も低いものにまで続き、遠くにあるほど、さらに不完全です。
 このような卓越した完全性が前のものと単純なものの中になかったなら、人間は、どんな動物も、種から存在するようになり、またその後、存続することはできませんでした。木や潅木の種も、成長し、繁殖することはできません——というのは、前のものはすべて前のものであればあるほど、また単純なものはすべて単純であればあるほど、さらに完全であるので、危害に損なわれないからです。