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神の愛と知恵 252

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252 (2) 霊的な段階が開かれている自然的な人間はどんなものであるか
 これは前述のことから明らかです。それらに、自然的な人間は霊的な段階が彼のもとに開かれている時に完全な人間であることを付加しなければなりません。というのは、その時、天界の天使と交わると同時に世の人間と交わり、両方の世界に関して主の導きのもとで生き、霊的な人間は、主からみととばを通して命令を吸収し、それを自然的な人間を通してなし遂げるからです。
 霊的な段階が開かれている自然的な人間は、自分自身の霊的な人間から考え、行動していることを知りません。というのは、自分自身からのように見えるから、それでもそのとき自分自身からでなく主から考え、行動しています。
 霊的な段階が開かれている自然的な人間は、自分自身の霊的な人間を通して天界の中にいることも知りません、それでもそのとき彼の霊的な人間は天使の天界の真ん中にいます。ときどき天使からも見られますが、自然的な人間へと引き戻るので、しばらく滞在の後、そこから消えます。
 霊的な段階が開かれている自然的な人間は、主により彼の霊的な心が何千もの知恵のアルカナ(秘義)で、何千もの愛の楽しみで満たされること、死後、天使となるとき、それらの中にやって来ることも知りません。
 自然的な人間がそれを知らない理由は、自然的な人間と霊的な人間の間の伝達は対応によって行なわれるからであり、対応による伝達は、理解力の中で真理が光の中で見られること、意志の中で情愛から役立ちを行なうこと、このことからしか知覚されません。