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まえがき

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DOCTRINA NOVAE HIEROSOLYMAE DE SCRIPTURA SACRAと題された本書は1763年(著者75五歳)にアムステルダムで出版されました。

著者七十歳のときに『天界と地獄』を含む「ロンドン五部作」出版の後、やや間を置いて、他書『主について』『生活の教え』『信仰について』とともに出版した「新しいエルサレムの教え四部作」の一つです。同年には引き続いて『神の愛と知恵』も出版しています。

本書の題名は『聖書について』となっていますが、目次を見れば、「みことば」について語っており、その「みことば」の中に霊的な意味があり、その土台・容器・支柱が文字どおりの意味であることがわかります。もともと目次はなく、本文の各章の見出しを目次としたものですが、その目次を眺めることで、本書の要旨がわかるようになっています。最初に目次をよく見て本文を読むなら、理解しやすくなるでしょう。

なお、本書のほとんどの内容が多少書き替えられてスヴェーデンボリ最後の大作『真のキリスト教』の第四章(DE SCRIPTURA SACRA SEU VERBO DOMINI)に再録されています。そのことを巻末の注釈の後に一覧表で示しておきます。〔★印は巻末に注釈があることを示します〕

  2012年12月  鈴木泰之