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天界と地獄134

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134   天界の熱は、天界の光のように、どこでも変化していて、天的な王国と霊的な王国とでは別であり、そこのそれぞれの社会の中でも別々であって――段階だけでなく性質もまた異なっています。主の天的な王国の中では、さらに強烈で、さらに純粋です、そこの天使は神的善をより多く受けるからです。主の霊的な王国の中では、強烈さと純粋さは少なくなっています、そこの天使は神的真理をより多く受けるからです。それぞれの社会の中でもまた、受け入れにしたがって異なります。
熱は地獄の中にもまたありますが、不潔です(*9)
天界の中の熱は〝聖なる火や天界の火〟によって意味され、地獄の熱は〝不浄な火や地獄の火〟によって意味されます。両者によって愛が意味され、天界の火によって主への愛と隣人に対する愛が、またその愛からのすべての情愛が意味され、〝地獄の火〟によって自己愛と世俗愛が、またその愛からのすべての欲望が意味されます(*10)
愛が霊的な起源からの熱であることは、愛にしたがって熱くなることから明らかです。人間は愛の量と質にしたがって火をつけられ、熱くなり、攻撃されるときその熱が示されるからです。ここから、善の愛からの情愛について、また悪の愛からの欲望について語るときはいつでも、〔その情愛や欲望が〕「火をつけられる、熱くなる、燃える、沸騰する、燃え出す」と言うことが一般に受け入れられています。


*9 地獄の中に熱がある、しかし不潔である(1773, 2757, 3340)――ここからの臭いは、世の中の糞や排泄物の臭いのようであり、最悪の地獄の中では死体の臭いのようである(814, 819, 820, 943, 944, 5394)。
*10 ここには118番の*2と同じ記号が振られている。