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天界と地獄239

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239  天使の話し方は、内的な思考から発出するので知恵にも満ちています。彼らの内的な情愛が愛であるように、彼らの内的な思考は知恵です。彼らの愛と知恵は話し方の中に互いに結合しています――ここから、その話し方は、人間が千の言葉で表現できないものを一つの言葉で表現することができるほどの知恵で満ちています。彼らの思考の観念もまた、人間が理解しない、まして話すことができないようなものを含みます。
ここから、天界で聞かれ、見られたものは言語に絶するものと言われます、それらは決して耳で聞かれ、目で見たことのなかったようなものです。
[2]このようであることを、さらにまた経験によって知るようになりました――時々、私は天使がいる状態の中に入れられ、その状態の中で彼らと話し、その時、すべてのことを理解しました。しかし、私が以前の状態に、このように人間に固有な自然的な思考の中に戻ったとき、私は自分の聞いたことを思い出そうとしましたが、できませんでした。天界の多彩な光によらないかぎり、自然的な思考の観念に適さないものが、したがって決して人間の言葉によってでは表現できない何千ものものがあったからです。
[3]天使の思考の観念もまた、それらは彼らの言葉となっていますが、天界の光の変化したものです。また情愛は、それらは言葉の音色となっていますが、天界の熱の変化したものです。天界の光は神的真理または神的知恵であり、天界の熱は神的善または神的愛であるからです(前の126-140番参照)。天使に、神的愛から情愛があり、神的知恵から思考があります(*2)


*2 天使の観念は、それから彼らは話すが、天界の光の驚くべき多彩さによって〔その表現が〕行なわれる(1646, 3343, 3693)。