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天界と地獄256

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256  天使や霊は、自分自身の記憶から人間と話すことは許されませんが、人間の記憶から話すことは許されます。なぜなら、天使と霊に、人間と等しく記憶があるからです。
もし、霊が自分自身の記憶から人間と話すなら、その時に人間が考えるものは、それは霊のものであるのに、自分のものであるとしか思えないで、あたかも、その人間が決して聞きも、見もしなかった物事を思い出すようなものになります――このようであることを、私は経験から知るようになりました。
ここから古代人の中には、何千年かの後、前の自分の生活に、またそのすべての行動に戻るであろうという見解を、さらにまた戻ったという見解を持つ者がいました。彼らは、決して見も聞きもしなかった物事を思い出すことが、時々、心に浮かんだことから、このことを結論したのです。このことは、霊が自分の記憶から彼らの思考の観念の中に流入するので起こります。