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天界と地獄363

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363 それぞれの人間に、死後、彼の支配的な情愛または愛が残ります。その愛は永遠に根絶されません。人間の霊は完全に彼の愛のあるがままのものであるからです。ここにアルカナ(秘義)があります、霊と天使のそれぞれの身体は、彼のアニムス(気質)と心(mens)である内なる形に完全に対応した彼の愛の外なる形であることです――ここから、霊はどんなものであるか、顔つき・振る舞い・話し方から知られ、そしてまた、人間は自分のものでない顔つき・振る舞い・話し方を偽ることを学ばなかったなら、世で生きる間に、その霊に関してどんなものであるか知られます。
ここから、人間は、彼の支配的な情愛または愛があるがままに永遠にとどまることが明らかです。
十七世紀(千七百年)前に生き、その生活がその時代に書かれたものから知られる者と話すようになり、その時、今なお彼らが彼らにあった愛により導かれていることがわかりました。
ここからもまた、富への愛と富からの役立ちへの愛は、完全に世で得たのと同じようなものが、それぞれの者に永遠にとどまることが明らかです。そのときそれでも相違があって、善に役立てた者のもとで役立った富は、役立ちにしたがって快いものに変わり、悪に役立てた者のもとで役立った富は、汚物に変わります。その時もまた、悪に役立てた富を世で喜んだのと同様に、その汚物を喜びます。
その時に彼らが汚物を喜ぶことは、富から役立てた不潔な快楽や邪悪な行為が、また役立ちを目的としない富への愛である貪欲が、汚物に対応するからです。霊的な汚物とはこれ以外の何ものでもありません。