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天界と地獄 565

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565 けれども、世俗愛については、その中にそれほど多くの悪が含まれていないので、それは自己愛ほどには天界的な愛と対立しない愛です。
世俗愛は、どんな術策をもってしても他の者の富を自分のものにしようと欲し、心を富に置くことであり、また世で自分が霊的な愛から、したがって天界から、主から引き返し、連れ去られるままにすることです。
しかし、この愛は多種多様です。
名誉をだけを愛し、その名誉を高めたいために、富への愛があります。富を得るために、名誉と高位への愛があります――いろいろと世で楽しむという役立ちのために、富への愛があります。富だけのための富への愛があり、そのような愛は貪欲です――等々。
その富のための目的のことを、役立ちと呼んでいます。そして目的が、すなわち、役立ちが、その愛自体がどんなものであるか定めています。なぜなら、富のための目的がどのようなものであるかによって、愛はそのようなものであり、残りのものは手段のように愛に仕えるからです。