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天界と地獄 578

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578 自己愛からの悪の中にいた者、また同時に自分の内部で欺きから行動した者は、すべての者のうちで最悪です。欺きが思考と意図の深くに入り、それらを毒で害い、こうして人間の霊的ないのちのすべてを破壊するからです。
彼らの大部分は、地獄の中の後ろにいて、悪鬼と呼ばれます。そしてそこの彼らの快さは、自分自身を目立たせないようにして、他の者のまわりを幽霊のように飛び回り、ひそかに悪を加えることであり、悪をマムシの毒のようにまき散らしています――彼らは他の者よりもひどく苦しめられます。
狡猾ではなく、悪意ある欺きにとらわれもしなかったけれども、それでも自己愛からの悪の中にいた者もまた、地獄の中の後ろにいますが、それほど深いところではありません。
けれども、世俗愛から悪の中にいた者は地獄の中の前方にいて、〔悪〕霊と呼ばれます――この者は、自己愛からの悪の中にいる者のような悪の中にいません、すなわち、そのような憎しみと復讐の中にはいません、したがって彼らにそのような悪意や欺きはありません。それゆえ、彼らの地獄もまた、穏やかなものです。