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結婚愛 108

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108 五度目に、つぼから紙を引き出し、その紙からこれらを読んだ。
 「私たちの机の私たち同国人は、私たちの推理力を集中させて、私たちは結婚愛の起源を、そしてその力すなわち〔性的〕能力の起源を調べた。結婚愛の起源を、推論で見回すことから、私たちは、すべての人間は、彼の心と身体の隠された聖なる場所の中の喚起させるものとそこからの刺激から、彼の目のいろいろな情欲の後、最後に、女性からのひとりに心を向け、彼女に深く熱くなるまで傾けること以外の他のものでないことを見、確信した——この時から、彼の熱は炎から炎の中へ出て、火事にまでなる。この状態の中で、性の情欲は追放され、情欲の代わりに結婚愛が生じる。この火事の中の若者の花婿は、彼の愛の力すなわち〔性的〕能力が決して終わらないとしか知っていない、というのは、力の欠如の状態について、またその時、歓喜の後の愛の冷えることを経験やここからの知識が欠けているから。そこで、結婚愛の起源は結婚式前のその最初の熱望からであり、このことからその力すなわち〔性的〕能力がある——しかし、これらは結婚式後、その外見を変え、そして、減少し、また増える、しかしそれでも、思慮分別からの節制によって、まだ清められていない心の洞窟から突発する情欲の抑制によって確定した交替とともにすなわち減少と増加とともに老年まで続く。というのは、情欲は知恵に先立つから——これが、結婚の力すなわち〔性的〕能力の起源と持続性についての私たちの判断である」。
 これに文字「P」が書かれていた。