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結婚愛 137

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15  第三の天界からのふたりの天使によるそこの結婚愛について

137 (第二のメモラビリア——)
私が結婚愛について瞑想していたとき、見よ、遠方からふたりの裸の幼児が、かごを手にして彼らのまわりを飛んでいるキジバトとともに現われた。さらに近くに見られた時、花環でつくられ、こぎれいに飾られて、〔やはり〕裸のようであった。花からできた花冠が彼らの頭を飾り、ヒヤシンス色のユリとバラからできたひもが、肩甲骨から腰まで斜めにつり下げられて、その胸を飾った。ふたりのまわりに、その間にオリーブの葉が織られた花びらからできた共通のひもがあった。
しかし、さらに近く近づいたとき、幼児のように見られなかった、裸でもなく、最初の花の年齢の中のふたりの人間のようであった、輝く絹からのトーガとシャツの衣服であり、それらに美しい外観の花が織り込まれていた。私の近くにいたとき、天界から彼らを通して、芳ばしい香りとともに、春の熱が吹き付けた。
天界からのふたりの夫婦であった。その時、私に話しかけ、「あなたは何を見ましたか?」と質問した——私の思いの中に新しく見たものがあったからである。
[2]私が、彼らが最初、私に裸の幼児のように、その後、花環で飾られた幼児のように、最後に、花で飾られた衣服を着た成人のように見えたことを、また、その歓喜とともに、その時、直ちに私に春が吹き付けられたことを語ったとき、楽しそうにそれらにほほ笑み、自分たち自身が途中で、自分たち自身に幼児のように見られなかったこと、裸でもない、花環とともにでもなく、しかし常に今のような同様の外観の中に見られたこと、また、そのように遠方から、彼らの結婚愛が、その無垢の状態が裸のように見られることによって、その歓喜が花冠によって、同じものが今や、彼らのトーガとシャツに織り込まれた花によって、表象されることを言った。
「あなたが、私たちが近づくほど、春の熱があなたに、庭園からのようなその快いそよぎとともに吹き付けた、と言ったので、私たちはこのことがなぜなのかを言いましょう」。
[3]彼らは言った。「私たちは、今は数世紀の間、夫婦であり、常に花の年齢の中にいます、あなたはその中にいる私たちを見ています。私たちの最初の状態は、結婚で互いに交わりに加わるときの処女と若者の最初の状態のようです。その時、私たちは、その状態が私たちのいのちの至福そのものであると信じました。しかし私たちは、私たちの天界で他の者から聞き、その後、私たち自身が知覚しました。その状態が光と調和していない熱の状態であったこと、また、夫が知恵を完成され、妻が夫の中の知恵を愛するように、しだいに調和することです、このことは役立ちによって、それを両者が相互の助けで社会の中で行なわれ、それにしたがって生じることです。なおまた、歓喜が熱と光の調和にしたがって、すなわち知恵とその愛の調和にしたがって続きます。
[4]私たちが近づいたとき、春の熱のようなものがあなたに吹き付けたのは、結婚愛とその熱が私たちの天界の中で一つのものとして活動するからです、というのは、私たちのもとの熱は愛であり、光は、それに熱が結合されている知恵であり、そして役立ちは、それはその内部に両方のものを含んでいる大気のようであるからです。
熱と光は、その容器がないなら、何ですか? そのように、愛と知恵は、その役立ちがないなら何ですか? それらの中に結婚のものはありません、その中に主体がないからです。
天界に、そこに春のものである熱があり、そこに真の結婚愛があります。そこにあることの理由は、他のところに春のものはないからです、そこでは熱が同程度に光と結合されています、すなわち、そこに熱があればあるほど、そこに光があります、そしてその逆もそうです。私たちは、熱が光を楽しみ、逆に、光が熱を楽しむように、そのように愛は知恵を、逆に知恵は愛を楽しむ、と思っています」。
[5]さらに言った、「天界の私たちのもとに永続する光があり、どこにも夕方の陰は、まして暗やみはありません、私たちの太陽はあなたがたの太陽のようには沈まず、昇りもしません、常に天頂と地平線の間の真ん中に、それはあなたがたの言い方にしたがえば、天の45度に位置します。ここから、私たちの太陽から発出する熱と光が永続する春をつくり、永続する春のものを彼らに吹き込んでいます、その者のもとに、愛が知恵と同程度に結合されています。私たちの主は熱と光の永遠に結合したものによって、役立ち以外の他のものは吹き込まれません。ここから、春の時に、あなたがたの地球にも発芽が、あなたがたの鳥と動物の交尾があります。というのは、春の熱はそれらの内側のものを霊魂と呼ばれる最内部までも開き、これらによって働きかけ、それらにその結婚のものを着せ、それらの生殖力がその歓喜の中にやって来るように、持続する努力(コナトュス)から結実の役立ちをつくることをするからです、それはその種属の繁殖です。
[6]しかし、人間のもとに、主から春の熱の永続する流入があります。それゆえ、彼らは、すべての時に、冬の真ん中でも、結婚を楽しむことができます——というのは、男たちは光を受け入れるものに、すなわち、主からの知恵に創造されており、女たちは、熱を受け入れるものに、すなわち、主からの男の知恵の愛を受け入れるものに創造されているからです。
それで、ここから、私たちが近づくほど、芳ばしい香りとともに、庭園や野の初期のものからのように、春の熱があなたに吹き付けたのです」。
[7]これらが言われて、男は私に右手を与え、私を家へ導いた。そこに同様の花の年齢の中の夫婦がいた。言った、「今は娘のように見られるその妻は、世では年取った老婆でした。また、今は若者のように見られる夫は、そこではよぼよぼの老人でした。それらすべての者は主によりこの永遠の花盛りの中に戻されました、互いに愛し、宗教から姦淫を憎むべき罪として避けたからです」——また、言った、「もし姦淫の恐ろしい快さを退けないなら、だれも結婚愛の祝福された快さを知りません。その者が主から賢明でないなら、だれも主から賢明ではありません、役立ちの愛から役立ちを行なわないなら、だれもこれを退けることができません」。
その時、私は彼らの家の家具も見た、それらのすべてのものは、天界的な形をしていて、金にはめ込まれたルビーから燃えるように輝いていた。