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結婚愛 184

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(八)結婚による男と女のもとのいのちの状態の変化について

184 何がいのちの状態によって、またそれらの変化によって意味されるかは、博学な者や賢明な者に最もよく知られています、しかし、無学な者や単純な者に知られていません。それゆえ、そのことについて何らかのものを前もって言わなければなりません。
人間のいのちの状態はその性質です。それぞれの人間に、理解力と意志と呼ばれる、いのちをつくる二つの能力が内在するので、人間のいのちの状態は理解力や意志に関する彼の状態です――ここから、いのちの状態の変化によって、理解力や意志に属すものに関する性質の変化が意味されることが明らかです。
すべての人間はそれら二つのものに関して絶えず変化しています、しかし結婚前と結婚後の変化の相違とともにこの章で示すものを取り上げます。それをこの順序で行ないます――

(1) 人間のいのちの状態は幼児期からいのちの終わりまで、またその後、永遠に、絶えず変えられる。
(2) 同様に、彼の霊である内なる形は変えられる。
(3) これらの変化は、男が創造から知識・知性・知恵の形であり、女は男のもとのそれらの愛の形であるので、男と女のもとで異なる。
(4) 男のもとにすぐれた光の中への心の高揚があり、女のもとにすぐれた熱の中への心の高揚がある。女は男の光の中で自分の熱の歓喜を感じる。
(5) 男と女のいのちの状態は、結婚前と結婚後で異なる。
(6) 夫婦のもとの結婚後のいのちの状態は、結婚愛による彼らの心の結合にしたがって変えられ、続く。
(7) 結婚は夫婦の霊魂と心に他の形もまたひき起こす。
(8) 「創造の書」の記述にしたがって、女は実際に男の妻として形作られている。
(9) その形成は妻により秘密の方法で行なわれる、このことは男が眠っているときに女が創造されたことによって意味される。
(10) その形成は妻により、夫の内なる意志と自分の意志の結合によって行なわれる。
(11) 両方の意志が一つに、こうして両者がひとりの人間になる目的のためである。
(12) その形成は妻により、夫の情愛を自分のものとすることによって行なわれる。
(13) その形成は妻により、自分の夫の知恵が愛であることを欲することから生じる歓喜とともに、夫の霊魂の繁殖の受け入れによって行なわれる。
(14) このように、娘は妻として、若者は夫として形作られる。
(15) ひとりの妻とのひとりの男の結婚の中で、彼らの間に真の結婚愛があり、妻はますます妻に、夫はますます夫になる。
(16) そのようにまた、彼らの形は連続的に内部から完成させられ、気高くされる。
(17) 真の結婚愛にいるふたりから生まれる子は、両親から善と真理の結婚のものを得、そのことから彼らに、息子なら知恵に属すものを受け入れることへ向けて、娘なら知恵が教えるそれらを愛することへ向けて、性向と能力がある。
(18) 子の霊魂は父から、そのまとうものは母からであるので、そのようになる。
今からこれらの説明を続けます。